101F60

視床下部腫瘍でみられるのはどれか。2つ選べ
無月経
ACTH高値
口渇感低下
精神運動興奮
プロラクチン低値

解答: a,c

101F60の解説

「視床下部腫瘍」には機能性のもの(ホルモンを分泌する)と非機能性のもの(ホルモン産生はせず、拡大により周囲の正常組織を圧迫し、ホルモン産生をむしろ阻害するもの)とがある。
a 正しい。非機能性のものでは視床下部由来のPIF産生を阻害して下垂体由来のPRLが亢進することで無月経を呈する可能性もある。
b ACTHは下垂体前葉から産生されるため、分泌低下はあっても亢進はしない。
c 正しい。口渇中枢は視床下部に存在するため、ここが障害され口渇感低下をみる。
d ホルモン性に精神運動興奮をみることはない。激しく腫瘍が拡大したケースでは脳実質を障害しててんかん発作をみる可能性はあるが、それは精神運動興奮と呼ばない。
e aで示したように、PRL高値となることはあっても、低値とはならない。考えすぎると腫瘍の拡大により下垂体前葉が圧迫され、PRLが低値となるようにも思えるが、それは遠回りし過ぎであろう。

正答率:44%

テーマ:視床下部腫瘍の症候

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