101E25

次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
42歳の男性。今回初めて会社の健康診断で異常を指摘され来院した。
現病歴:1年前に管理職に昇任し食事時間が不規則となり、体重が約8kg増加した。
既往歴・家族歴:特記すべきことはない。
生活歴:飲酒はビール2,000mL/日を10年間。
現 症:身長172cm、体重80kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧152/92mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血1+、沈渣に赤血球5~10/1視野。血液所見:赤血球510万、Hb 14.5g/dL、Ht 46%、白血球7,800、血小板18万。血清生化学所見:空腹時血糖118mg/dL、HbA1c 5.2%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.5g/dL、アルブミン4.2g/dL、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、尿酸9.5mg/dL、総コレステロール240mg/dL、トリグリセリド170mg/dL、総ビリルビン1.2mg/dL、AST 38U/L、ALT 45U/L、LD 280U/L(基準176~353)、ALP 120U/L(基準260以下)、γ-GTP 94U/L(基準8~50)、アミラーゼ136U/L(基準37~160)、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 102mEq/L、Ca 10.0mg/dL、P 3.2mg/dL。
正しいのはどれか。
過去1、2か月の血糖コントロールは不良である。
血清Caのアルブミン補正は不要である。
血清の外観は乳びである。
尿沈渣は蓄尿で再検する。
溶血検体が疑われる。

解答: b

101E25の解説

中年男性の生活習慣病。選択肢を1つ1つ吟味していけばよい。
a 過去1、2か月の血糖コントロールはHbA1cで確認する。基準値内にあるため、コントロールは悪くない。
b 正しい。血清Caのアルブミン補正はアルブミンが4g/dL未満で行う。
c 血清の外観が乳びとなるのは高トリグリセリド血症。本患者では基準値は超えているものの、そこまで値が大きく上昇してはいないため、否定的。
d 尿沈渣は随時尿で調べればよい。
e 溶血検体であればカリウムやLDが上昇しているはずだ。

正答率:81%

テーマ:【長文1/3】生活習慣病患者の評価(カルシウム補正の必要性)

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