100F7

生後1日の新生児。出生直後から右頸部に半球状の柔らかい膨隆を認める。呼吸障害は認めない。同部位の超音波検査では、多房性の嚢胞性病変を認める。局所の写真を別に示す。
現時点での対応として適切なのはどれか。
経過観察
穿刺吸引
気管切開術
抗菌薬投与
腫瘤摘出術

解答: a

100F7の解説

新生児の頸部腫脹。性状は柔らかく、超音波検査にて多房性の嚢胞性病変を認めることから、リンパ管腫が考えやすい。画像でも外側へ突出した腫脹がみられ、「呼吸障害は認めない」との記載と合わせ、経過観察とする。
a 正しい。上記の通り。
b 穿刺吸引を行うこともあるが、生後1日の新生児、とのことで極力侵襲を加えたくない状態である。しばらく経過観察をし、それでもなお消退しない(または増大傾向にある)といった状況下で新たな対処(硬化療法など)を考えるべきである。
c 呼吸困難があるケースでは挿管と合わせ、気管切開術も考慮される。
d 抗菌薬投与は細菌感染に対して行う。
e 腫瘤摘出術は腫瘍性病変に対して行う。

正答率:79%

テーマ:新生児の嚢胞状リンパ管腫に対する方針

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし