100F27

81歳の女性。胸やけを主訴に来院した。3年前から胸やけと前胸部痛とを自覚することがあった。症状が次第に増悪し、最近2か月で5kgの体重減少がみられる。体温36.1℃。脈拍72/分、整。心雑音はなく、呼吸音に異常を認めない。血液所見:赤血球325万、Hb 9.9g/dL、Ht 30%、血小板29万。血清生化学所見:総蛋白6.7g/dL、アルブミン3.6g/dL、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、総ビリルビン0.6mg/dL、AST 18U/L、ALT 10U/L。上部消化管造影写真を別に示す。
診断はどれか。
食道憩室
食道裂孔ヘルニア
横隔膜麻痺
胃軸捻転
胃癌

解答: b

100F27の解説

上部消化管造影写真では横隔膜より口側に胃上部が滑脱しており、食道裂肛ヘルニアの診断である。
a 造影所見で食道憩室は認めない。
b 正しい。これにより逆流性食道炎を起こしている。
c 横隔膜が挙上しているはずである。
d・e 造影写真からは軸捻転や胃癌は否定的。

正答率:78%

テーマ:食道裂孔ヘルニアの診断

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