100D17

53歳の男性。朝食直後に上腹部の激痛が突然出現したため救急車で搬入された。1週前から右上腹部不快感が空腹時に出現し、食事によって軽減していた。体温38.5℃。脈拍104/分、整。血圧110/60mmHg。腸雑音は消失し、腹部全体が板状硬化を呈していた。血液所見:赤血球520万、Hb 15.1g/dL、白血球14,300、血小板46万。胸部エックス線写真を別に示す。
この患者の処置で最も適切なのはどれか。
H2受容体拮抗薬静注
塩酸モルヒネ筋注
抗コリン薬静注
抗菌薬静注
緊急手術

解答: e

100D17の解説

胸部エックス線写真では右横隔膜直下にfree airを認めており、腸管穿孔を示唆する所見である。
a 既に穿孔しているため、緊急手術が根本治療となる。
b 鎮痛効果はあるが、緊急手術が最も優先される。
c 消化管運動の抑制作用があるが、本症例では無効である。
d 穿孔により腹膜炎を合併した場合には併用するが、根本治療は手術である。
e 正しい。上述の通り。

正答率:91%

テーマ:消化管穿孔の処置

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