100C13

次の文を読み、13~15の問いに答えよ。
78歳の女性。発熱、咳および痰を主訴に家族に連れられて来院した。
現病歴:3日前から38℃台の発熱と咳とが出現した。昨日から黄色の痰を多量に喀出するようになった。
既往歴:60歳から高血圧症で降圧薬を服用している。
家族歴:特記すべきことはない。
生活状況:夫とは死別し、息子夫婦と同居している。降圧薬を服用するようになったころからつまずきやすくなり、杖を使うようになって、近くの公園にも出かけなくなった。朝は自分で起きて、洗面後、家族と朝食をとる。息子夫婦が出かけたあとは家でテレビを見たり、盆栽に水をやったりして暮らしている。息子の休日には、一緒に公園まで出かける。買い物は息子夫婦に任せて、郵便物だけは郵便受けに取りに行く。かかってきた電話に受け答えはできる。排尿・排便は自力でできる。
現 症:意識は清明。身長154cm、体重54kg。体温37.2℃。呼吸数16/分。脈拍64/分、整。血圧120/80mmHg。貧血と黄疸とはない。皮膚はやや乾燥している。心雑音はない。右胸部下肺野にcoarse cracklesを聴取する。腹部には異常を認めない。
検査所見:尿所見:異常を認めない。血液所見:赤血球420万、Hb 13.0g/dL、Ht 40%、白血球11,200。血清生化学所見:総蛋白6.0g/dL、アルブミン3.4g/dL、AST 36U/L、ALT 30U/L、LD 342U/L(基準176~353)。CRP 15.6mg/dL。
経 過:治療のため個室に入院した。痰の喀出が不十分で、常時ではないが、のどの奥の痰の吸引が必要である。喀痰のグラム染色の結果ではグラム陽性球菌が優勢である。細菌培養の結果はまだ判明していない。
障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準(A)を別に示す。
この患者の入院前の自立度はどれか。
J-1
J-2
A-1
A-2
B-1

解答: c

100C13の解説

発熱、咳および痰が主訴である78歳の女性である。朝は自分で起きて、洗面後、家族と朝食をとっている。家でテレビを見たり、盆栽に水をやったりして暮らしていおり、電話に受け答えはでき、排尿・排便は自力でできることから、屋内での生活は概ね自立している。息子の休日には一緒に公園まで出かけることから、外出には介助を要することが分かり、日常生活自立度(寝たきり度)判定基準はA-1となるため、正解はcとなる。

正答率:65%

テーマ:【長文1/3】該当する日常生活自立度(寝たきり度)判定基準

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