100B43

疾患と尿所見の組合せで正しいのはどれか。
尿酸結石 --------- アルカリ尿
シスチン尿症 --------- アミノ酸尿
Cushing症候群 --------- 低カルシウム尿
副甲状腺機能亢進症 --------- 低カリウム尿
I型(遠位型)腎尿細管性アシドーシス --------- 高クエン酸尿

解答: b

100B43の解説

a 尿酸結石はアルカリ尿にてむしろ溶けやすくなる。つまり、結石はきたしにくい。
b 正しい。シスチン尿症は、シスチンと二塩基アミノ酸の輸送系異常が生じ、尿細管でのシスチンの再吸収が障害される先天異常である。尿中にシスチン(アミノ酸)が多く排泄されるため、アミノ酸尿となる。
c Cushing症候群ではコルチゾールが上昇する。コルチゾールとビタミンDとは類似骨格をもつため、ビタミンD作用が阻害される。そのため尿細管からのCa再吸収が滞り、高Ca尿症となる。そのため、尿路結石がみられやすい。
d 副甲状腺機能亢進症とカリウムとは直接の関係がない。本選択肢とは関係ないが、参考までにBasedow病に代表される甲状腺機能亢進症では低カリウム血症を呈することは覚えておこう。
e I型尿細管性アシドーシスでは、遠位尿細管の障害をみる。そのため、代償的に近位尿細管での各種物質の再吸収が促進する。そのうちの1つにクエン酸が挙げられる。よって、クエン酸は尿中から再吸収されやすくなり、尿中では低下することが知られる。
※どこまでの理解を出題者が要求しているかはわからないが、どの組み合わせも確実に病態から押さえようと思うと大変だ。シスチンはアミノ酸の一種だから、bが正解、くらいの捉え方で凌いでしまうのも手かもしれない。

正答率:61%

テーマ:内分泌代謝疾患と尿所見の組合せ

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