100F17

77歳の男性。胸部エックス線撮影で異常を指摘されて来院した。意識は清明。身長168cm、体重67kg。心雑音はなく、呼吸音に異常はない。血液所見:赤血球391万、Hb 12.1g/dL、Ht 36%、白血球7,000。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.6g/dL、クレアチニン0.9mg/dL、AST 18U/L、ALT 13U/L、LD 350U/L(基準176~353)、CK 32U/L(基準10~40)。胸部造影CT(A)と再構成三次元画像(B)とを別に示す。
この患者に起こりうるのはどれか。2つ選べ
嗄声
咽頭痛
嚥下痛
左上肢麻痺
出血性ショック

解答: a,e

100F17の解説

胸部エックス線で異常を指摘された77歳男性。胸部造影CT(A)で低吸収域の腫瘤影を認め、腫瘤内に造影剤が流入している。再構成三次元画像(B)では大動脈弓に接した腫瘤を認めていることから胸部大動脈瘤と診断する。
a 正しい。左反回神経は弓部大動脈を反回しており、圧迫により嗄声を認める。
b・c 感染症などではなく、疼痛は認めない。
d (B)で左鎖骨下動脈は異常を認めないため、左上肢麻痺は考えにくい。
e 正しい。大動脈瘤が破裂した際は大出血の恐れがある。

正答率:77%

テーマ:胸部大動脈瘤に合併する症状

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